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焼豚のお話し












●備長炭 「 焼豚 」 藤沢観光名産品選定 (2011年藤沢市議会議長賞授与)

安藤精肉店と言えば、「焼豚」でしょう。と言われる方が少なくはないでしょう。
新店舗では、看板などは一切出していませんが、今でも多くの方にご愛顧いただいておのます。
本当に有難うございます。

この新店舗に来てから、「焼豚」の作り方を教えて欲しい。と何人かきました。私は業界の為になるならと自分の持っている知識、技術をその度教えました。しかし一人も達成出来ませんでした。
「炭」で焼くとは、私が考えていた以上に、手間がかかる商品のようです。
逆を返せば、手間がかかる非生産的な商品なら、メーカーの参入がしにくいと思うのが私の考えなのに。

安藤の製法は「備長炭」をもちいた伝統の吊るし焼き製法によりじっくりと焼き上げます。この方式は時間がかかり量が限られる為、大量生産出来ませんが「炭の力」による遠火の強火で焼く事により、まわりは「焼き上げ」ながらも中の肉汁を封じ込める。遠赤外線効果により火を通す役割を果たします。こうして出来上がった焼豚は「肉の旨みを閉じ込めた」逸品となります。

個人的には、ラーメンなどは煮豚の形がもっとも適すると考えます。スープに浮かべるものは水から作る。逆に私の「備長炭」で焼くタイプは、そのまま食べる・チャーハンで炒める。が相性が良いと考えます。個々の好みもありますので「味」と言うものは一概には言えませんが。

勉強に来た方で、オーブンを併用したいのだが、と言う方がいたので、味付けは従来のまま、オーブンで焼いてみました。その際に、つくづく勉強になりました。「炭火」とは、火を通すだけではなく、照り返しの匂いが一種のスパイス(香り)に大きく結びつくのだと。実感させられました。

勉強に来た人達が大きくショックを懐くのが、「炭」の火力への考え方です。ガスと違い、火の調節は10分ほど前に読みで行ないます。私は無意識に予想をしています。また「炭」の置き方により、火風とでも言いましょうか?火の流れ方が違います。その場合火の流れが強いところは部分焼けします。その他でも肉の吊るす質量、炭の質(時期)や「炭」の窯元の技量でも大きく変化します。
最初はゆっくりです。15分毎に見ます。しかし10分毎になり、仕上げの際には3分30秒毎となります。 他の仕事は手につきません。 (研修生で頭の良い方はこの時点で断念します。非効率と。)

加工品で使う肉の中心の温度を測る機械があります。加工品には当店でも使います。焼豚」には使わないの?と聞かれます。吊るし焼きは部分部分で火の通り方が違います。肉の形もイビツですが、上下内外で違います。反転を繰り返しながら一本一本「指先」で会話をするしかないのです。
この科学的でない、仕上げの「職人の感覚」に、「理解は出来るが俺には出来ない。」とよく言われます。 (個人の感覚ですがオーブンと違い、血管の焼き入れが難しいのも「炭焼き」の難しさ、特徴の一つといえます。)

【ちょっと昔のはなし】

10年ほど前、ある雑誌を目にした。そこには圧巻とも言える綺麗な「炭」のだしの光景である。
すぐさまその本に書いてある場所に電話した。本で見たのですがそちらに見学に行きたいと申し出たところ「あの、担当が出張で明日の朝でないと判らないのですが。」と言われてしまった。
無理でも良いので、とりあえず今から行ってみたいので向かってみますと一方的に電話を切った。

南部川村森林組合/早朝はやく着いた私に連絡を受けていた組合の松本氏はこころよく出迎えて頂いた。
組合にあるビデオを見せている傍わらで、窯出しをしている窯元を電話で捜してくれていた。 「梅」の産地でも有名な南部川村では、夏は「梅」冬は「炭」の方も多くいるため、夏のこの時期、「炭」作り一本で営んでいる人の中で「窯出し」を見つけるのには苦労したに違いない。

ご紹介いただいたのは、原さん親子の窯元。唐突に来た私をここでも快く出迎えていただき、 「あんた本物見るのは初めてか?見たいだけみてけ」と言われ一日中見ていたのを覚えています。
機械で作る「炭」が近年多く、2〜3日で出来る。うちら南部の「炭作り」は1週間かかる。窯出しは週に一回だから、「あんた 松本さんが、あちこち連絡してくれたんだぞ。」 アポなしで神奈川から来る馬鹿いるか!!と言われました。
色々聞きました。問屋では答えてくれない疑問も、ここでは「スパッ」と答えてくれます。
「炭」の原理でぽっかり空いていた穴が、みるみる埋まりました。本当に来て良かったです。
都心では感じられない、人の温かさ/親切さに非常に「感謝!!」しています。
このあと、加工の修行に入ってしまった為、お伺いする時間もなかなか取れないのですが、松本さんをはじめ、本当に有難うございます。南部川村の皆様へ。

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